コムスンに関して3

怒涛のごとく取り上げられ、怒涛のごとく忘れられていきそうなこの問題。シルバーサービスに譲渡できるかどうかがポイントだと思っていたけどあっけなくコムスン陥落…。厚生労働省の「国民の理解が得られない」という行政指導が一番のブレーキになったのでしょうか。ただ、行政に指導されたからといって、譲渡する事が法的に禁じられたわけではないのに結局譲渡しなかったという事実に関して齟齬を感じてしまいます。おそらく譲渡していれば世間からの総スカンを喰らってさらには法廷闘争にまで発展していたでしょう。
全部の会社がそうだとは思いませんが結局のところ法律よりもお上や世間を向いて行動するのが身に染み付いているのでしょう。時たま個人レベルでお上や世間を相手に戦って勝利するストーリーに程よくカタルシスを得つつ…。「甘えの構造」という本を昔読んだけどまさにこの構造がそこかしこに見られます。詳しい内容は忘れたwけど、「甘え」というのは単純な依存関係というのではなく日本独特のもので英語に訳そうにも訳せない言葉であったと記憶しています。
コムスンも、まだ許してくれるだろうと思ってシルバーサービスへ譲渡するスキームを発表したけど意外にお上も世間も厳しかったのでだめだった。介護保険もたくさん脱法行為をしていたけどだれも飛び込まない介護という仕事だからちょっとぐらい許してくれるだろうと思っていたけど今回はダメだった。遵法精神よりも根拠のない「周りの目」という方が大事でやっていたから今回のような見苦しい結果になったんだと思います。しごく日本的といえばそれまでだけど。
現場のためにも変なゆり戻しが来て行政の権限拡大につながる結果にならないよう祈ってます。